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PRK

PRKとは

PRKは角膜フラップを作成せず角膜表面照射を行い、近視・遠視・乱視を治療する屈折矯正手術です。レーザーはVISX Star S4 IR®エキシマレーザーを使用しています。適応となる症例は、強度近視の方や、激しいスポーツをされる方などが挙げられます。通常のiLASIK®は、角膜上皮と実質を含んだ約110〜130μmの厚みの角膜フラップを作成し、その後矯正に必要な分の角膜実質を切除します。PRKはこのフラップを作成せず、50μmほどの角膜上皮をエキシマレーザーで照射し、その後必要な量の角膜実質を切除するため、その差だけ角膜実質を多く切除でき矯正量を増やすことができます。

PRKはフラップがないため、手術終了後は治療用ソフトコンタクトレンズをのせて、角膜を保護します。角膜上皮は痛みを感じやすいため、上皮が再生するまで痛みが続きます。角膜上皮は術後数日から1週間で徐々に再生します。上皮が再生したらコンタクトレンズをはずします。またiLASIKのように翌日から良好な視力が得られるのではなく、視力回復には少し時間がかかります。フラップを作成せず、新たな上皮が1枚の組織として再生するので、フラップがずれたり、剥がれたりする心配がないというのが、激しいスポーツをされる方にはメリットとなります。

VISX Star S4 IR®エキシマレーザーについて

メリット

通常のiLASIKが適応とならない角膜の薄い方、強度近視の方、またスポーツ選手や格闘家などが受けられる屈折矯正手術です。

デメリット

手術後、角膜上皮が完全に再生するまでは、数日間痛みを伴い、みえにくい状態が続きます。徐々に視力が向上しますが、安定するまでに長い人で数ヶ月かかることもあります。

iLASIK®と違い、角膜の表面照射を行うことにより角膜にヘイズ(角膜上皮下混濁)を生じることがあるといわれています。これが高次収差を生み視力は良くても患者様の満足度が高くない結果となる場合があります。

適応と禁忌

適している方

適応はiLASIK®の適応条件に加え、以下の症例が適応になります。

  1. 強度近視の方
    強度近視の眼では角膜切除量が多く、iLASIK®では角膜の厚さが足りない場合があります。PRKでは角膜フラップを作成しない分、角膜切除量を多く取ることができるので強度近視の方が適応になります。
  2. 角膜の薄い方
    角膜の厚みは個人差があります。角膜厚がもともと薄い方で、通常のiLASIK®では必要な角膜切除量を確保できない症例が適応になります。
  3. スポーツ選手、格闘家など
    職業的に激しく運動される方は衝撃により角膜フラップがずれたり、剥がれたりする危険性があります。PRKの場合は角膜フラップを作らず、再生した角膜なので衝撃によるフラップのズレや剥離などがおこることはありません。

禁忌(適していない方)

iLASIK®と同様です。

術前から術後までの流れ(治療の流れ)

ほぼiLASIK®と同様です。

PRKの術後について

PRK術後に起こる可能性のある合併症

眼痛、異物感、流涙 角膜の上皮を剥離するため、治療用ソフトコンタクトレンズを装着しますが、iLASIKより痛みは強く出ます。痛みは数日から1週間でおさまります。症状が強い場合は点眼や痛み止めの内服をします。
コンタクトレンズが外れる 術後、痛みや流涙、強い瞬きでコンタクトレンズがずれたり、外れたりすることがあります。その場合、強い痛みや異物感を生じます。外れた場合は眼科医がコンタクトレンズの再装着を行います。
角膜上皮下混濁
(haze、ヘイズ)
角膜が混濁するとともに屈折矯正精度の低下や再近視化、光がぎらついて見える現象(グレア)の出現などの引き金となります。治療は炎症を抑えるための点眼を行います。
角膜感染症 PRK術後は上皮欠損のため感染を起こしやすくなります。細菌や真菌の感染に対して予防に抗生物質の点眼を行います。感染症が発症してしまい、その後治療により感染症が治癒したとしても、角膜に瘢痕や混濁が残り、視力が十分でないこともあります。場合によってはレーザーで除去することもあります。
ハロ・グレア・
夜間の見にくさ・
コントラスト感度の低下
夜間に光の周囲にもやがかかったようにみえる現象(ハロ)や、光がぎらついて見える現象(グレア)を感じたり、明るいところでも白っぽく輪郭があいまいに見えたりして少し見えにくさを感じることがあります。手術前の近視や乱視が強い方、暗い所で瞳孔径が大きい方は感じやすくなりますが、徐々に軽減します。少し残る場合もありますが、日常生活に支障はありません。
老眼 手術を受ける、受けないにかかわらず、40歳頃から加齢に伴う調節力の衰えにより「手元が見えにくい」といった老眼の症状がではじめます。屈折矯正手術で近視を治療してしまうと前述と同様に遠くは見えても近くが見えにくくなります。その場合は老眼鏡が必要となりますのでご注意ください。
低矯正、過矯正 近視、遠視、乱視が若干残り、裸眼視力が十分でないことがあります。しばらく経過をみて必要があれば再度手術を行う場合があります。
屈折力の戻り 術後ステロイド点眼の早期中止により角膜上皮過形成がおこることが原因とされます。約半年間はステロイドの点眼の回数を減らしながら、継続する必要があります。点眼加療で改善しなかった場合は追加矯正手術を行うことがあります。
ステロイド緑内障 手術後の炎症をおさえるために使用するステロイド薬の副作用で、眼圧が高くなることがまれにあります。短期間の使用であれば点眼薬の中止とともに下がりますが、下がらない場合は緑内障治療薬(眼圧降下点眼薬)を使用していただくこともあります。

手術方法

次の手順で手術を行います。手術時間は両眼で約20分です。

    1. 点眼麻酔をします。
    2. まぶたを開く器具(開瞼器)を装着します。
    3. エキシマレーザー(VISX Star S4 IR®)をPTKモードで照射し角膜上皮を蒸散させます。
    4. PRKモードで角膜の実質部分を照射していきます。照射時間は30秒から1分程度です。
    5. コンタクトレンズをのせて手術は終了です。

    お支払い方法

    お支払いは、現金またはクレジットカード(各種クレジットカードの取り扱い可)の一括払いとなっております。費用の件で何かご不明な点がありましたら1階受付にお尋ねください。

    生命保険の取り扱いについて

    PRKは保険適応外で自由診療となります。ご自身で生命保険にご加入の場合、生命保険会社およびご契約内容によっては手術代金の一部が支払われることがあります。詳細につきましてはご加入の生命保険会社にお問い合わせください。

    追加矯正治療について

    追加矯正治療

    術後の結果、近視の進行、遠視化、乱視の残存など、1回目の手術から3ヶ月待って安定した状態で1.0以上の裸眼視力がなく、患者さんのご希望があれば追加治療を行うことができます。ただし角膜の厚みに余裕があり、その他の条件においても適応がある場合にのみ行うことができます。通常追加治療を行う場合、術後3ヶ月以上経ってから行います。追加治療を行う頻度はLASIKの学会報告で3〜10%といわれています。追加治療は角膜をさらに切除することで屈折矯正を行いますが、1回目で切除した角膜を元に戻す(角膜の厚みを増やす)ことは決してできませんのでご了承ください。

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